三段重が運ぶ、新しい朝

今年のお正月は、はじめて三段重のおせちを買ってみました。

これまでは、スーパーで買い揃えたお気に入りの具材を、少し気取ったお皿に並べるのが我が家恒例のおせちでした。それはそれで、好きなものしかない「安心感」があって良かったのですが、今年はふと、新しい挑戦がしたくなったのです。



選んだのは、高島屋の三段重おせち。届いた包みを解く時のワクワク……。この気持ちだけで、いつもとは違う楽しみがはじまっているのを実感します。

重箱の蓋をそっと持ち上げると、そこには45種類もの品々が、整然と並んでいました。

嬉しかったのは、定番の味のしっくりくる美味しさ。艶やかな黒豆、お出汁がしっかり染みた筍の土佐煮、そして伊達巻や栗きんとん。丁寧な仕事が行き届いていて、一口ごとに体にじんわり染みます。

そして驚いたのは、三段重ならではの「洋」の一品でした。ずわいがにのテリーヌやフルーツチーズ、ローストビーフといった、これまで我が家のおせちでは登場しなかった新しい出会いです。三段重と共に入っていたお品書きを隅々まで読みながら、一つひとつの味を確かめるように楽しみました。


実家にいた頃は、父が選んだ「買ったおせち」が食卓にありました。 だから「買ったおせち」そのものは初体験ではありません。けれど、自分の意志で選んでみると、実家の時とは違う新鮮な気持ちで楽しめたのが意外でした。「自分で選んだ」という実感が、お正月をより特別なものにしてくれた気がします。

新しい体験にお金を払うこと。それは自分をいたわり、明日からの活力を養うための投資なのかもしれません。最後までワクワクが止まらなかったこの三段重のおかげで、今年の一歩目はとても軽やかで、清々しいものになりました。



おせちのときめきともう一度味わえそうなオードブルセット。

ほろほろのタンシチューを口にいれたときの感動、まさに明日への投資です。