下北沢星星倶楽部で、麻辣湯の新しいおいしさに出会った

下北沢に、ついに4店舗目の麻辣湯屋ができた。

駅近くの、スイーツ店が次々と入れ替わっていたテナント。その場所にできたのが、四川麻辣湯 下北沢星星倶楽部だった。2012年に池袋で創業し、都内で少しずつ名前を広げてきた麻辣湯屋らしい。


入ってみると、これまで自分が知っていた麻辣湯屋とは少し勝手が違った。QRコードを読み込んでスマホで注文する方式で、具材を自分でボウルに入れていくスタイルではない。会計も現金不可で、注文後にそのままテーブルで決済できる。

麻辣湯といえば、棚の前で具材を選ぶ時間も含めて楽しいものだと思っていた。どれを入れるか迷って、つい予定より多く取ってしまう感じも、一種のアトラクション的に楽しんでいた。なんなら1000円チャレンジとして、1回の計量でちょうど1000円になることを目指してひとりで戦っていたこともある。

でも、その楽しさには少しだけ緊張も混ざっている。量の見当がつかないまま取っていくので、慣れない人にとっては最後に値段を見てびっくりすることもある。前に友達と一緒に行ったとき、初めての麻辣湯だった友達は思っていたよりずっと高くなってしまって、ちょっぴり後悔していたのを思い出した。選べることは自由だけれど、その分、より多くの判断をこちらに求めてくる。

その点、四川麻辣湯 下北沢星星倶楽部のやり方はかなり潔い。仕組みが整理されていて、基本的には決められたメニューから選ぶ方式だ。価格も最初にはっきりする。現金不可というのも少し驚いたけれど、店の側がどう回したいのかはっきりしていて、むしろ気持ちがよかった。

そして、これまでの自分なら選ばなかった板春雨がデフォルトの麺だった。最初は少しだけ身構えたけれど、食べてみたらこれがとってもおいしかった。ツルッとした口当たりながらもスープをしっかりとらえるモチっとした歯応え。満足感が高い。

麻辣湯には、自分で決める楽しさがある。そう思っていたけれど、決めなくていいことで出会えるおいしさや気楽さもあるのだと思った。今まで当たり前だと思っていた体験と違っていても、それはそれでちゃんとよくできていて、むしろ今の自分に合っていることもある。

下北沢にお気に入りの麻辣湯屋が増えて、選ぶ体験の可能性について考えてしまった。