「わかっていない」をわかれ

だれか、ふつうを教えてくれ! (よりみちパン!セ)

だれか、ふつうを教えてくれ! (よりみちパン!セ)

大好きな「よりみちパン!セ」シリーズの中からまた一冊読み終えた。この本の内容は「障害」を通して、みんなの中のどこかにある「あたりまえ」を考えなおしてみないかい?といったもの。その中でも私が一番印象に残った言葉がタイトルの文章だった。
ソフィーの世界を読んだときに衝撃を受けた、ソクラテスの「無知の知」という言葉を思い出す。ソクラテスは学問や知恵についてこんな風に言ったそうだけれど、人間関係においてもまったく同じだよな、と再認識。
どっちにしても、何がつらいのか、何に困っているのかって実は本人じゃないとわからない。障害とかそういう問題じゃないんだな。つまりいつも元気そうにしているあの子だって、悩みなんてなさそうなあの子だって、実は耳を傾けてみたらしんどい声が聞こえてくることがあるかもしれない。自分がすごくしんどくても、相手はもっとしんどいかもしれないよ。自分がわからないだけなんだ。少しでも相手の声を聞く余裕があるときは、耳を傾けていける人になりたい。
もうひとつ、あとがきにあった言葉も印象深い。

自分の自由を大切にするためには他人の自由も尊重しなければなりません。

この文章も自分の普段の考え方に近いものを感じてうれしかった。私も自由にしているし、みんな自由にしたらいい。けど誰かの自由を奪わない程度にね。っていうこと。いい大人でもこういう考え方をもっていない人って結構いるものだなぁと。。切ない。自分はこのポリシー、大事にしていきたいと思う。